第1章 (現在)初デートは失敗

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 少し空がかげり、コウモリが空にクルクル飛び出すころ 2人は城を1回りした。 「ちょっと休もう」と 明利は近くのベンチに座る。  いつも姉の言いなりの良幸は おとなしく彼女に従う。    でも明利のとなりに座ると 良幸の胸はドキドキ。  良幸がちょっと下を向くと ミニスカートから明利の白いももが見える。  目のやり場に困った良幸は ますますドキドキ。  あとは空でもみるしかない。  話すのは明利だけで 良幸の方は だまったまま目をそらす。  きれいにしてきた明利にとっては 良幸の態度はちょっと不満だったが 照れていると思い 良幸にしゃべりかける。 「ねえ」 「ん?」 「ここに来たいって言ったの あなたよ」 「ん」 「なのにちっとも話してくれないじゃない。何で?」  良幸の方は『だって 河合さん、いつもよりおしゃれしてるんだもん。あがっちゃって』と 一生けんめい考えた末 「何て言えばいい?」ダメな良幸。
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