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カチャカチャとキーボードを打つ音が響く。 真っ暗な室内の中で、ツルツルピカピカ頭がモニター画面に照らされていた。 ここは、闇ネット亜頭羅絵留。 魔法関係を主に扱っている会社だ。 と言っても、社長兼従業員の社員一人の会社。 闇社会に、よくあるパターン。 主力製品はホムンクルス。 コソッとゲットした高純度蛋白質から作られている。 「しかし、ドンが赤玉出たのはイタイでち。主力製品が使えなくなったでちね」 細かく希望通りに調整し注文主の好みのホムンクルスを届けるのがウリだ。 ドンは、俺様キャラから下僕キャラまで色々オールマイティな依頼に応えることが出来、人気があったのだが、高純度蛋白質の持ち主に赤玉が出てしまった。 まだ中年とはいえ、赤玉が出るには早い年齢だったが出てしまったモノは仕方がない。 「ドンの高純度蛋白質の在庫が無くなって直ぐに次の獲物が見つかって良かったでち。さてと、新しい高純度蛋白質を取りに行くでち」 そう呟くと、ツルピカ頭が揺れる。 パソコンの電源を落とすと真っ暗になる室内を、家具にぶち当たる事もなく、スルリと入り口を目指す。 闇会社の社長は、目星を付けていた新たな獲物を目指し、その場を後にした。
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