1章-2:待機中...

7/13
前へ
/50ページ
次へ
「あら、お嬢さん。そんなかたくならないで? 今日は無礼講といきましょう」 女王はにっこりと俺と奈々に笑いかけて、そう言った 俺は平然と頷きルーナさん(ビクトリア2世女王のニックネーム)と世間話をしているのを見て、ようやく奈々は緊張が少しとけたらしい 「陛下は...」 「ルーナでいいわ、奈々さん」 「ルーナさんは、なんで後藤中佐やトシとお知り合いなのですか?」 俺は聞き耳をたてつつ、ウェイターさんに飲み物のおかわりを頼んだ 「そうねぇ... なんでかって言われたら、助けてもらったから、かしらねぇ」 「"助けてもらった"?」 「そ。 昔、といってもそんな昔じゃないけどね。 ハルキとトシに助けてもらったの」 「へぇー、そうなんですか」 「一生かかっても返せない程、ね。 それこそ、ブルーリボンを何回授与しても足りないくらい」 ブルーリボン?となっている奈々に、イギリスの最高勲章だ、と教えてやる
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加