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「……ん?ああ、ウィル。おいで。この方たちを紹介しよう。」
ウィルと呼ばれた少年は男のもとに駆け寄っていった。
僕も母さんのもとに歩いていった。
「紹介しよう。私の息子のウィルドだ。
ウィル、挨拶しなさい。」
「初めまして、ウィルド・フェアフュールングです。
よろしくお願いします。」
「初めまして、私たちには名前がないの。
だから自己紹介出来ないわ。ごめんなさいね。
でも、よろしく。」
「一応僕は愛称があるけどね。
イシュカは僕のことをフックと呼んでいるから、君もそう読んでくれて構わないよ。よろしく。」
父さんと母さんが僕もしなさいと言うような目で見てきたので男の子の前にたった。
「初めまして、僕も名前がないんだ。
だからどう呼んでくれても構わないよ。よろしく。」
右手を出して握手を求めると、男の子も右手を出して握手してくれた。
人間なんて信用できないけど、この二人なら信用できる気がした。
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