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「来たわ────」
ジュリアがぽつりと呟いた。
その声よりも早く、レヴィは防御結界を周囲に張り巡らせていた。
直後、弾丸のように地に突き刺さる黒い塊。
衝撃波を伴い、ユグドラシルの校庭に巨大なクレーターを造り上げる。
(なんだ!?これは!)
正体不明の物体がクレーターの中心に降りたっていた。
「実に良い日になりそうだよ、今日という日は」
黒い湾曲した二つの角と翼。
蒼白い顔。
その顔にくっきりと浮かぶ黒い眼。
そして何より、圧倒的な存在感と魔力。
魔王アスモデウスが、¨ここ¨に降臨した。
「ふぅ、まさかこんな大物が現れるとはなぁ。厄介だよ」
校庭には既にサーザンス含む、他の教師陣も出てきていた。
(この魔王、サーザンスよりも上か……?)
おそらく、こちら側の最高戦力であるサーザンスよりも目の前の魔王は上である。
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