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ティック家 屋敷
「プギヒッ!?魔術師が殺られただと!」
ドメスは食事中にその話を聞き、口の中の物を吐き出してしまった。
「どうやらエレミヤのダンジョンから戻って来なかったようです……」
ドメスの顔が怒りに染まる。
こうなれば、もう食事どころでは無い。
「どうするのだ!全て手は打ってしまったではないか!!」
金も兵も全て失ってしまった。
あるのは屋敷と最低限の生活が送れる資金。
「あの男……」
エレミヤの姿が思い浮かび、ドメスの顔に青筋が浮かんだ。
「どうされますか……国王に報告をされてみてはどうでしょう?」
「プギッ!?それはならん!!上に報告などすれば、ワシの悪事がバレてしまうかもしれん!それに、エレミヤの奴が証人となって訴えを起こすかもしれん!」
ドメスは既に、打つ手が尽きていた。
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