第1章

2/6
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
「ごめん。 つい。」 「、、、。」 私は、返事もできないまま、靴箱へと走りだした。 小学校6年の2月の事でした。 「何?、、、今のは。」 私の、初めてのKiss。 私はまだ小学校6年生。愛や恋などもちろん知らず、興味といえばTV番組や好きなタレント、そして女友達とのおしゃべりが毎日の楽しみな、普通の女の子でした。 「....どうしよ。 明日から。」 こんな恥ずかしい思いをしても、焦りは明日からどんな顔をして、あの子に会えばいいのか、そんな事ばかり考えていた。 まだまだ初恋も始まらない幼い女の子だった、、、。 日直でクラスの隣の席の男の子、松田 俊平 君に放課後を知らせるチャイムの後、徐に話しかけられた。 「荻野、 日誌書いて出しに行こうぜ?」 「うん! イイよ!ほとんど終ってるから大丈夫だよ?」 私は笑顔で俊平君に返した。 俊平君は私の席の隣からイスをひくと前側にどかっと座った。 「今日お休みの子っていた?」 「イヤ?、たぶんいねー。」 「そーだよねー? うん! これで大丈夫だと思うよ? 確認してくれる?」 「おー、、、。」 、、、俊平君ってまつ毛ながーい。日誌を見ている俊平君は俯いていて、キレイな顔にながーいまつ毛が、スゴイ!! 羨ましいー!! ジッと見つめていたら、顔を上げた俊平君とガッツリ目が合ってしまった。 見つめ合う事数十秒。 突然顔を近づけた俊平君は、私の唇に自分の唇をあてた。 「、、、、、」 ビックリしすぎて声も出せない私に 「ごめん。 つい」 訳がわからず、とりあえず 赤いランドセルを持って、走り出していた
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!