第1章 コバルトブルーの場合

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僕はまた出版者に漫画を持ち込んだ。今度の漫画は王道の冒険ファンタジーだ。この作品には自信があった。 「うーん・・・。ちょっと読んだけど、これじゃダメだね。」 するとその漫画は見事にダメ出しを受け、雑誌に載る事はなかった。でもこのぐらい事でめげる訳にはいかない。僕は諦めずにまた新しい漫画を描いた。だがそれも落選する事になってしまった。 僕は少しばかり漫画を描く事に自信を無くしていた。新しいネタを探す為と気分転換にと僕は夜の街をぶらぶらと歩いて行った。 「なんか・・。ネタがないかなぁ・・・。ん・・・これだ!!」 僕は空を見上げた。そこには都会では珍しい満点の星空が広がっていた。 「よし、次は星座を舞台にした漫画だ!」 そして家に帰り、僕は漫画の基盤となるネームを描いた。すらすらとペンが走る。いつもならどこかで詰まる筈だが、すぐに完成した。そしてその漫画をまた出版社に持っていった。
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