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幽霊騒動ならば無事に判明したはず...
他に、何があるというのだろうか。
『屋上に上がって、何か変だとは思いませんでしたか?』
「そう言われましても...結局、幽霊の正体も栗城さんだったんですよね? でしたら私は別に...」
彼女が、手すりに捕まって黄色い声を上げていたのだから、北島の先輩が言っていた目撃情報も納得がいく。
特に違和感も無い気がする。
『確かに、それは一つの真実です。ですが、それだけでは説明が付かない点が二つあるんです』
「えっ?」と、私は目を見開いた。何だか驚いてばかりだ。
「何ですか...それ」
『場所ですよ』と、天野は眉根を寄せると、ブレザーの襟を直した。
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