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ブチン。
あぁ、何の音だろう。
何かが切れる音。
糸?
ゴム?
いや、違う。
もっと大きなもの。
なんだろう。
……そうか、"堪忍袋"か。
そうよ。
そうに違いないわ。
だって、そうでないと説明がつかないわ。
私が両手に持っていたはずの月刊エッグスターが、いつの間にか足下にあって、それを踏みつけている理由が。
こうなった理由は簡単ね。
私が愛読していた小説が、一ページにもみたない中途半端な連載しかなくて、しかも、終わりにこう書かれていたから。
『作者急病のため、連載を休止いたします。
再開は未定です。
永らくの御愛読ありがとうございました。』
ふふふ、この怒りを私はどこにぶつけたらいいんだろう。
あぁ、そうだ。
決めたわ。
ふふ、ふふふふふ。
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