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そんなことを願いながら。
愛莉の家の方の壁に頭を預ける。
「…愛莉、好きだよ。」
それが本心から出た言葉なのか、愛莉を慰めるために出てきた言葉かはわからない。
でも。
ただただ、愛莉が無事でいてほしい。
それだけを願っていた。
このときにはしらなかったんだ。
あのときみた愛莉の顔が、本当の『絶望の顔』ではないことを。
愛莉がもう、取り返せないくらい闇の奥深くに沈んでいることを知るのは。
俺が、愛莉をズタボロに傷つけて。
愛莉が、俺をズタボロに傷つけたあとの話になるー…。
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