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Side玲
生まれてこのかた。
手に入らないものなんてなかった。
物も。
お金も。
人も。
だから。
…幼馴染みだったあいつも、いつも通り自分のものにしたまで。
…だったのに。
「愛莉ちゃん大丈夫…?」
「平気平気。ちょっと寝不足なだけだよ。」
…知らなかった。
私が何かを手に入れることで、傷付く人がいるなんて。
…確か、あの子の名前は東野愛莉。
芸能人並の華やかな容姿な訳ではないけれど、可愛い部類。
そんなあの子に。
闇があることに気がついてしまった。
知らなければよかった。
そしたら。
ー…彼女を落とすことなく、柊を自分のものに出来たのに。
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