甘くて苦しい香り

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――― ――――― ―――――――― 大きなベッド以外は、ほとんど何もない部屋に、ギシギシとマットが軋む音が響く。 「…………あッ、駄目」 汗ばむ肌。 ギュッとシーツを握り締めながら、そう漏らすと、 「駄目なら、やめるけど?」 彼は今まで律動していた腰を止めて、不敵に微笑んだ。 「…………」 何も言えずにシーツに埋めるように顔を隠す私に、 彼は楽しげに笑って、ゆっくりと深く、中を突いた。 「…………はッ!」 やがて、激しくなる律動。 「――――ああッ!」 与えられる甘い刺激に、何もかもわからなくなる。
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