甘くて苦しい香り

7/25
前へ
/27ページ
次へ
――― ――――― ―――――――― 今の彼、佐竹涼太は私の初めての『カレシ』だ。 私が涼太と付き合うようになったのは、中学3年のこと。 修学旅行の前に告白された。 「あのさ、俺と付き合ってほしいんだけど」 放課後、誰もいない学校の通路で突然そう告げられた。 涼太とは同じクラスにはなったことはなかったけれど、よく知っていた。 少し可愛らしい顔立ちで、いつも明るい雰囲気。 クラスのムードメーカー的存在で、サッカー部のキャプテン。 爽やかを絵に描いたような男子だった。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1460人が本棚に入れています
本棚に追加