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「あ、涼太ママ」
「今、学校帰りなの?」
優しく微笑みながらそう尋ねる彼女の姿に罪悪感が募る。
「いえ、涼太と会ってて、今は駅前で友達と会う約束を……」
バツの悪さに語尾が小さくなる。
とても私を可愛がってくれているカレシのお母さんに嘘をついて、
他の男の元に向かっている。
「そう、今度はゆっくり遊びに来てね」
「は、はい」
会釈をして、逃げるようにビルに向かった。
胸がズキズキ痛むのに
どうしようもなく
彼に、会いたい。
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