きっとそれは初恋で

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一体、どのくらいその場に蹲っていたんだろう。 晴れていた空は急に曇りだして、雨が降り出していた。 痛めつけられた身体に容赦なく打ち付ける雨粒。 どうして俺はあの時、佐竹の元に行ったのだろうか? どうして俺は『仕方ない』だなんて思ったんだろうか? 施設の先生の言うとおり、母親に捨てられたって、幸せになれる。 身体を売る必要なんて、どこにもなかったのに。
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