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「……どうぞ」
対峙しながら緊張を隠すように振る舞いつつも、目を泳がせている彼女。
「ありがとうございます」
コーヒーを口に運びながら、彼女の視線がこちらに注がれていることに気付いていた。
視線の先は、首筋のキスマーク。
彼女に見せ付ける為に、あえて客につけさせたもの。
「あ、すみません、お見苦しいものを」
首筋を押さえてそう言うと、彼女は動揺を隠しきれずにガチャッとカップを落とし、コーヒーを零した。
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