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信じられないことが起こった。
案外どうにかなるもんだな。やったぜ。
「ほら、私はさっさと寝たいんだからとっとと帰りなさい。気持ち悪い。邪魔よ」
しっしと手を払うレイちゃん。
散々の貶されようだったが、もはやそんなことはどうでもよかった。
僕は助かったのだ。
その場で小躍りしたいほどの高揚感に包まれたが、万が一実行してレイちゃんの気分が変容したら困る。
僕は己を必死に自制した。
「バイバイ。もう二度と来ないでね」
見送る言葉もベリーコールド。
そんなレイちゃんに僕は尻を叩かれるように外へ追い出された。
「ちょっと待って!」
レイちゃんはドアを閉める行為を一時凍結。
胡散臭いものを見る目で僕を見る。
僕は自分を変えたくて下着泥棒に挑戦した。
だが結果は散々。
きっと僕は一人じゃ何をやっても失敗する。
世界と戦っても負ける。
なら、ここはレイちゃんの戦いに便乗させてもらうのが手っ取り早い。
そう、彼女に取り入り、そのおこぼれを戴くのだ。
そもそも、レイちゃんと行動を共にできるなら僕が一人で何かをする理由など微塵もない。
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