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パラリ、パラリとページをめくる。
その度にどんどんと話の中に引き込まれていく。
うん、やはり面白い。
俺は無我夢中で読む──前に、一話を読み終えた状態で本を閉じた。
すると暫くして吉田が教室に入ってきた。
「どうだー?」
吉田が俺に聞いてきた。
漫画の感想だろう。
「最高だ。お姉さんに宜しく言ってくれ」
「はいはい」
そう言って吉田は俺の前の席に座り、携帯ゲーム機を取り出した。
流石は吉田だ。
実を言うと、この様な流れは多々している。
吉田の姉に借りる約束をし、吉田に持ってきてもらい、吉田を置いて教室へ行く流れを。
最初は戸惑ったり、怒っていたりしていたが、これが俺の性格と分かったのか特に何も言わなくなった。
俺はそんな吉田に感謝している。
これ以上の親友はいないのだろうな、そう思えた。
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