prologue

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その後、俺はひたすら漫画を読み、吉田はゲームをしていた。 朝のHRでも最後尾を利用して漫画を読み続け、一時間目が始まるまでそのままでいた。 「おい、先生来たぞ」 吉田が俺の方を向き教えてくれた。 俺は何とか授業前の挨拶をし、着席した所で吉田の背中を軽くつついた。 「なんだー?」 「ありがとう。いつも悪いな」 「別にいいさ。それよりしまえよー?」 「分かってるって」 俺は読みかけた漫画を表紙を整えてから袋にしまい、授業の準備をした。 教科書、ノート、筆記用具を出した頃には板書し始めていたが、ノートに書く物ではない只のメモみたいな物だった。 暫くは話をするだけだろうか。 俺は漫画を読みたい衝動にかられたが、先生に没収されたら困るため、気持ちを押さえようと窓から空を見た。 今日も綺麗な青空だ。 そんな事を考えながら見ているとき、ふと視線に変なものが映った。 “それ”は俺が入ってきた方の校門にいた。
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