0人が本棚に入れています
本棚に追加
その後、俺はひたすら漫画を読み、吉田はゲームをしていた。
朝のHRでも最後尾を利用して漫画を読み続け、一時間目が始まるまでそのままでいた。
「おい、先生来たぞ」
吉田が俺の方を向き教えてくれた。
俺は何とか授業前の挨拶をし、着席した所で吉田の背中を軽くつついた。
「なんだー?」
「ありがとう。いつも悪いな」
「別にいいさ。それよりしまえよー?」
「分かってるって」
俺は読みかけた漫画を表紙を整えてから袋にしまい、授業の準備をした。
教科書、ノート、筆記用具を出した頃には板書し始めていたが、ノートに書く物ではない只のメモみたいな物だった。
暫くは話をするだけだろうか。
俺は漫画を読みたい衝動にかられたが、先生に没収されたら困るため、気持ちを押さえようと窓から空を見た。
今日も綺麗な青空だ。
そんな事を考えながら見ているとき、ふと視線に変なものが映った。
“それ”は俺が入ってきた方の校門にいた。
最初のコメントを投稿しよう!