罪 恋-2

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「……俺はずっと夢を見ていたよ。 『厄介なことをすべて片付けて、明るい空の下、堂々と歩けるような身になったら、君に会いに行きたい』って。 そんな夢を、ずっと見て来たんだ」 まっすぐに私を見詰めながら、そう言う。 「――――久弥?」 バクバクと、鼓動がうるさい。 「それなのに、先に梓の方から会いに来るなんて」 クスクスと楽しげに笑う。
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