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ゴクリと息を呑んで、一歩一歩歩き出す。
吹き抜けとなった、広く開放的なロビーに足を踏み入れ、
そのまま受付へと向かった。
「高宮支社長にお会いしたいのですが」
すると受付の女性は一瞬怪訝な表情を浮かべた。
もしかしたら、こうした若い女の面会がよくあるのかもしれない。
「あ、申し遅れました、弁護士の河村梓と申します」
慌てて名刺を差し出しつつ、スーツにつけた金バッジを見せるようにした。
すると、瞬時に表情が柔らかくなる女性。
弁護士になっていて良かった、
なんて、心から思った。
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