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翌日
廊下で寝ていると
チャリチャリ
という
金属音で目が覚めた。
目を開けると
蓮が居て…飛び退こうとしたけど
首が引っかかって
出来なかった…だから
俺は起きて直ぐ感じた違和感を確かめた。
首が冷たくて苦しい。
首に触れると
冷たくて硬い…首輪が付いていた。
首輪から伸びる鉄製の鎖
その鎖の先を蓮が持っていた。
その鎖に手錠を付け
家中に付けられた手摺に
ガチャンっと
装着させた。
……昨日、家を案内された時
気になってたんだ。
この手摺は何のためにあるんだろうって…
蓮「いやぁ、マジで助かったよ。
あと何日かしたら
お前を迎えに行こうと思ってたんだよ。
お前を監禁する、準備が整ったから。
ありがとな、家出してきてくれて。
これであの野郎に…金を払わなくて済む。」
あの野郎、か。
父親の事だろうな……俺を監禁する準備…か。
計画的だな。
家出をしなくても
俺は…ここに束縛されてたのかよ。
なんで
俺だけこんな目に…あうんだ?
俺がなにしたよ。
蓮「じゃあ、会社行ってくるわ。
留守番よろしくな!」
初めて向けられたあいつの笑顔が…眩しいほどに
光っていた。
完璧な笑顔…ずっと欲しかったあいつの笑顔が…こんな形で
向けられるとは思ってなかったな…。
あいつが出て行った。
俺は鎖を引っ張る…けど
頑丈そうな手摺からはとれなかった。
手錠を見るけど
オモチャじゃなさそうだ。
これ、本物か?
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