第1章

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Side~L~ 今日は、年に一度訪れる聖なる日。 一年間いい子にしていた世界中の子供たちはトナカイが引くソリに乗り大空をかけ、赤い衣装を身に纏い白い髭を長く蓄えたおじいさんからプレゼンをもらえる日でもある。起きたら枕元の赤い靴下にプレゼンが入っているというアレ。 そう、ここ北の魔王が治める北の大地も例外ではなかった。 ーーーーー北の魔王城ーーー 魔王城内に住む者たちは今日この日、朝日が昇るとともに大忙しだった。 メイド長「さあさあ、急いで下さいよ。広間の飾りつけは終わりましたか?グラスやお皿は足りなければ地下から出したきてくださいませ。 あ!  四天王様! これらも飾ってくださいませ!」 クロウ「おう! この籠の中身だな?」 ばっさばっさと翼を羽ばたかせて大広間もとい魔王城内最大級の謁見の間の中央にはこれまた巨大なもみのきが置かれその上部に飾り付けに勤しんでいるのは四天王が一人クロウである。 城の外にももみの木があるがそれには一月前から飾り付けは終わっていた。 今、飾り付けを行っているのは今夜開かれるクリスマスパーティの為である。 魔法で作り出された雪の結晶やベル、リボン等が次々と飾られていく。 メイド長「陛下! そこどいてくださいませ! 邪魔でございます」 レオン「あ、ああ。あの…メイド長?私も何か手伝うことはないですか?」 メイド長「陛下はお部屋でアル様のお相手をしておいてくださいまし! はい! レア様も連れてってくださいませ」 レオン「手伝っ…」 メイド長「ございません! さあさ、さあさ。お部屋に行ってくださいまし!」 レオン「…はい」 何故か猫になっているレアを渡され渋々部屋へ戻ることにした。
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