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仕方なく猫レアを抱っこしたままアレクシェールの居る部屋へと向かった。
途中、色んな魔物に出会うが皆メイド長の手伝いなのか一心不乱に飾り付けに勤しんでいて私が通るも気付かずにいる。
まあ、年に一度のこと、皆が楽しそうにしていると私自身も楽しい。
平和が一番だ。
と、こういう時に実感する。
魔物の子供たち「あ! 魔王様ーっ。魔王様は飾り付けしないのですか?」
私を見付けて意気揚々と走って寄ってくる子供たち。
レオン「えと…。私はメイド長に手伝いを断られてしまいました。ははっ」
魔物の子供たち「あ! 猫さん!」
目ざとく気付いたのか、人の話をそっちのけで魔物の子供たちの注目は一気に私の腕の中に居るのに猫のレアに向けられた。
レアは私の腕の中でびくっと警戒する。どうやら触られるのはごめんらしいのか耳が後ろに向いていた。
レオン「猫さんは今、寝ているので静かに寝かせて置いてあげて下さいね。」
と、にこっと笑顔を振り撒きつつ諭すと納得したのか子供たちは再び手伝いをするんだと走り去っていった。
まるで台風のようだと見送る。レアも面倒臭がらずに子供たちの相手をしてやればいいものを…。猫の姿になっているから関心を引くことに気付いていないのか?取り敢えず一瞥をくれ
レオン「レア? 面倒臭がらずにいつもの姿に戻れば子供たちの関心を引かなかったでしょうに…」
レア「にゃ~(うるさいですよ?)」
どうやら苦情を言っているらしい。
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