第一章だけど最終章

13/22
前へ
/23ページ
次へ
  「そもそも、何故貴様が今最も書籍化に近い人・岡田朔さんの卒業制作『金色の渓谷に満ちる左翼』で主役に抜擢されているのだ。モー娘●加入直後のゴマキのような扱いではないか」 「ただのイジメだと思います。皆さんポカンとされているでしょう。土下座して回りたい気分ですが、私が夜な夜な仙冬可さんをヒィヒィ言わせているんだと妄想すると萌えるので「やめなさい」とは言いません、絶対」 「ヒィヒィっていうか、グワグワっていうか」 「シッ。ネタバレは嫌われますよ」 「すまん」 「それに初めてのクリエアクターだからって浮かれてはいけません。もしかしたらあの暴走っぷりがエブたまの目に入り、書籍化の芽を摘んでしまうことになりかねませんから。ここは静かに見守りましょう」 「わかった。…同僚の方々の作品はどうだ?」 「一番【空母】を空母らしく綺麗に使ったのが斎藤開さんですね。あの妖しげな表紙から正統派ホロリの作品を生み出すとは。しかも舞台がまさかの日本。感情移入しやすいし、すごくしっくりくるのです!空母の迫力も満点です!」 「なんと…じいさんが…」 「シッ。ネタバレは嫌われますよ」 「すまん、つい」  
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加