2人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、午後2時。
僕は余裕を持って教授の家へと向かう。
無論、手土産の羊羹は忘れない。
教授の家へと向かう途中、ビルの巨大なモニターに、ニュースが写し出されていた。
『続いてのニュースです。空に第二の太陽が現れ、本日で丁度一年となりますが…』
そのニュースを聞き流しながら、僕は空を見上げた。
光輝く太陽。
昔から変わらず、輝き続ける太陽。
その太陽から少し離れた位置に、今は青白い光を放つ二つ目の太陽が存在していた。
そう、それは一年前の今日からだ。
しかし、だからといって気温が上がるわけでもない。
夜になれば元からあった太陽と共に沈んでいく。
強いて言うなら、元からあった太陽と離れている分、日の入り迄の時間が延び、夜明けが早まった。
つまり夜が短くなった。
最初のコメントを投稿しよう!