第1章

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展示会を開くことは、成功の証だ。 少なくとも、会社には認めてもらえたということ。 それなりの業績を残し、いくつかの会社と契約を交わし、知名度がそれなりに上がり。 そこまで行って初めてその職人は認められる。 一人前の職人と認められた証に、会社側がそのほとんどをバックアップする展示会が、開かれることになるわけだ。 そして美島さんは、とうとうその権利を獲得した。 これがどれほどの快挙で、どれだけ嬉しいことか。 多分、この会社で働いている人間なら誰しもが理解している。 大好きな職人と、成功をつかむ。 これ以上嬉しいことなんてきっと、この世には存在しない。
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