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月よ。
私の気持ちをわかってくれるのはあなただけ。
月よ。
私がこの世にとどまれるのはあとどれくらいであろう。
月よ。
あなたが私を知っているように
私もあなたを知っている。
あなたはまもなくその姿を漆黒の闇に消す。
そのとき・・
私はあなたのもとに行くであろう。
それがどんなに辛い運命であっても。
昔。
とある国の都の外れに、かぐや姫と呼ばれる美しき姫がいました。
姫は竹から生まれたと言われており、その美しさはまさに筆舌に尽くし難く絶世と呼ばれるに相応しい女性でありました。
また、美しいだけではなく姫は、黄金を生み出す力があり、姫がいるところには黄金が溢れ、姫自身の美しさともあいまり、ひとたび姫を見た者は両の眼が潰れるとまで言われておりました。
姫の噂は瞬く間に都に響き渡り、姫に求婚する者が続出しました。
姫は求婚者の志を試すために様々な願いごとを行ないました。
姫はじぶんの願い事を叶えた者と結婚すると言ったのです。
しかし、姫の願い事を叶えることができた者はいませんでした。
遂には美貌と権力を誇る都きっての貴公子5人衆が姫の願い事に挑戦いたしましたが、彼らもまた想いを遂げることができませんでした。
もはや姫の心を掴む男は誰もいないと都中の人々が口をそろえました。
たったひとりの男をのぞいて・・
それは時の帝、
ひののみことでありました。
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