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“ごめんww寝てたwww”
“遊ぶのはまた、今度にしない?”
LINEの背景は、
ツインテールをして、
ぺろりと舌を出した君の写真。
君は、猫みたいな顔をした華美な女で、元カノだ。
これはもう六回目のドタキャンだった。
とても可愛らしい君の顔を覆って、
それと相反する憎たらしいLINEが送られてきたのはたった今のことだ。
もう一人の自分に聞かせるかのように、
演技がかっている程大きな溜め息をつく。
期待するからこうなるんだよ、
と自分に言い聞かせるみたいに。
ああ。
一人暮らしの混然とした部屋に、
憂鬱な空気が広がっていくのを、
俺は観客みたいに見つめていた。
“いいよ、また今度ね”
寛大な男の振り、
気にしてない振り、
そんなものはもう疲れたのに、
俺はまた本心をぼかやした言葉を繋げる。
繋ぎ止められている気も全くしない、君の心を繋げるために。
すぐに、携帯が手の中で震える。
“ごめんね~~会いたかったよ”
は?
俺はそろそろ返信する気を失って、
携帯を机の上に投げ出し、
ベッドに倒れ込んだ。
六回目のそれに未だに揺らされる自分も腹立たしくて、
ベッドの片隅に落ちていた漫画を壁に向かって放り投げた。
ぱしんと音を立てて壁に当たったそれは、
力なく落ちていって視界から消えた。
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