始動

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コンビニを出た後、隣街との間にある峠道に向かう。 週末の夜になれば走り屋が集まり追いかけっこに明け暮れるステージとなる。昼間は昼間で2輪の走り屋が集まる。 ”競技区間”となる場所まではそこそこのペースで走行し、タイヤとオイルに熱を入れる。 走り屋のクルマがあつまる頂上の展望台に到達。 平日の早朝だからか走り屋のクルマも他のクルマも居ない。 西条は一度展望台の駐車場にNSを停車させ、今まで付けていた3点式シートベルトを外す。 代わりに田端製6点ハーネスを装着。 タイヤが冷えない内にコースイン、展望台を来た方向から逆に出たすぐの所から”競技区間”なのだ。 まずは下り。 1速で ぐうっと加速 5000RPMあたりで早めに2速へシフトアップ。 路面温度の低いこの時期の攻め始めは慎重に。 2速では結構なスロットル開度で加速。 4000 4300 4700 5100 ウォォアアアアオォ ヴヴアアア”アアアア ハイカムに切り替わり、先程までの上質なスポーティーサウンドを消し飛ばすレーシングサウンドを撒き散らしNS4-45Rはリアタイヤでアスファルトをかきむしりながら加速する。 暴れるリアをカウンターのみでねじ伏せ西条はまだレヴリミットまで遠い7000RPMだが3速へ放り込んだ。 目の前の右左のS字の途中で2速が吹けきるからだ。 ノーブレーキ、アクセルワークのみでそのS字を立ち上がり少し長い登り阪。 3速はノーマルレヴリミットポイントの9000RPMまで引っ張り4速へシフトアップ。 バァッ エキゾーストパイプから火柱が上がる。 阪の頂点と右コーナーが見える。 ブレーキペダルを踏み込み減速、ヒール&トゥで3速へシフトダウン。 右左ー右左の2連続のS字が迫る。一つ目のS字は3速で通過…西条のNS-4Rはクロスミッションを組んでいるが一番回転が合わないコーナーだ。 直線と言えない程の直線の後2つ目のS字。
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