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「俺たちはチームだ。お前一人が抱え込むことじゃない。…手を抜けってんじゃない。俺たちを頼りにしろって言ってるんだ。書類は里にも手伝わせろ。黒川だっている。…じゃないと大きくなった娘さんに要らないって言われるぞ。奥さんも、いつもお前が居ないんじゃ可哀想だろ?」 夫婦間のトラブルから発展した事件が続いただけに、課長の説教にも熱が入っている。 「…言われたんすか?」 しかもフィクションじゃなさそうだ。 「…昔な」 紫煙を吐き出すと、課長は短く答えた。 「でも課長こそ、バリバリ仕事してるじゃないですか」 若い俺たちに任せればいい現場仕事も、率先してこなす。 まぁ、帰宅時間は俺たちよりは早いが。 「それなりに、だ。若い頃ほどじゃない。…お前見てると、不安になるな」
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