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珍しく定時に仕事が終わって、陵介はいつも飲みに行く幼馴染みに電話をかけた。 何度もコールする音が響いて、そのうちに留守電に繋がった。 出られなかったのかと思って、5分後またかけてみた。 …繋がらない。 「しゃーねぇ。帰るか」 家に帰るには早く、時間をもて余す気がしたが、たまにはいいかもしれない。 そう思って、帰路につき。 ソファにそのままスーツの上着を脱ぎ捨てる。 「陵ちゃん、シワになるから部屋に置いてきなさいよ」 双子の姉、沙耶香の声が直ぐ様飛んできたが、それで動く陵介ではない。 「あー、あとで持ってく」 いい加減に声を返して、TVの電源を入れる。
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