1898人が本棚に入れています
本棚に追加
晴臣は、なんのことだか分からないらしく元々寄せていた眉間の皺を、更に深くした。
晴臣はしばらくそうしていたが、緩く頭を振って呟くように言った。
「なんのことだ…。新城、れおって…誰だ」
ただ事ではない雰囲気に、陵介は沙耶香を見た。
同じように、深刻な顔をした姉も陵介を見ていた。
「陵ちゃん、これって…」
「あぁ、先生を呼んで来る」
外傷だけでない異常に息を飲む。
ナースコールのボタンを押せばいいことに、気が回らなかった。
陵介は入ったときと同じように慌てて病室を出た。
最初のコメントを投稿しよう!