プロローグ

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◇◇◇◇◇◇ 「なんなんだっ…くっそー」 天気予報で雨降るって言ってたか? オレは突然降りだした大粒の雨に舌打ちをして、額に腕をかざして走った。 5分も走ればコンビニがある。 足元の水がばしゃばしゃと跳ねて、雨にけぶるアスファルトに流れていく。 雨は激しさを増していて、あっという間に辺りに水溜まりを作っていく。 走る足下は跳ね返った泥で汚れたが、気にしている余裕もない。 強く打ち付ける水音に、周囲の音が掻き消されていく。 橋に差し掛かると、立ち止まっている人影に目が止まった。 制服からして、警察官だ。 …なにしてんだろ。 傘もさしてないから、ずぶ濡れだ。
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