3話『女王の恋』 (12月20日の日記)

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 雪ノちゃんがよろけ、その場に尻餅をついた。 「あ」とアタシは声が出る。  コーキ君は雪ノちゃんを睨み、アタシの横を歩き、その場を去ってしまった。  雪ノちゃんは尻餅をついたままコーキ君を見送り、再びアタシを見上げる。 「あい、あんたがコーキに何をしようとしてるのか知らないけど…………」 「…………。」 「ゆきのがコーキを守るから」  雪ノちゃんはそう言って、じっとアタシを睨んでいる。  雪ノちゃんはお人形さんみたいに白くてかわいい。  雪ノちゃんは睨めば睨むほど、綺麗な顔立ちがより引き立ち、美しい。  雪ノちゃんの白さは、まるで、死人のようだ。  血の通っていない、ゾンビみたいな、白さ…………。  アタシはその場で、メデューサと目が合って石にされた子みたいに、動けなかった。 (第4話に、続く)
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