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それは、ごろごろと円を描くように何回か転がり、止まると、ちょうどこちらと目が合う。
「な、なんだこれ………」
目が合うと、その生首はこちらに向かい、目を細めて口元をニヤリと歪ませて笑う。
「っ………!?」
生首が笑った………。
その後に、恨めしそうな顔をこちらに向けると、一気に生首は炎上した!
炎上すると、人のかたちになり、こちらにヨロヨロとすがるように迫って来た!
「う、うぅ……!!」
どうして良いかも分からず、その辺りにあった消火器を持って、一気に噴射した!!
炎は消火器の煙と共に鎮火され、やがてヨロヨロと倒れた。
完全に火が消えると、そこには生首すら跡形も無かった………。
そう言えば……
ここはどこだろうか。
私は誰なのかも………。
すると、そこへ近くのデスクの上の携帯電話が鳴った。
暗がりと静寂の部屋に、
ピリリリリ………
ピリリリリ……
と、簡素な音が鳴り響く。
着信の名前には
――倭カRaナ1?―――
………と、今の嘲笑うような文字が表示されていた。
手に取って見る。
「……もしもし?」
「――オ伽ェreなサイ――」
声とも捉えがたい声でそう聞こえると、電話の後ろから「おかえりー!!」と大勢の子供達の声が聞こえた。
―――プッ………
それだけ聞こえると、電話切れてしまう。
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