妖怪ぞろぞろ③

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妖怪ぞろぞろ③

「和菓子美味しかったー♪」 僕はお爺ちゃんと和菓子を食べて帰る途中、突如謎の壁に阻まれて道が通れ無くなった。 「え、何これ!?」 「ふむ、もしやこれは妖怪の仕業じゃな!」 「え!?本物の妖怪出ちゃうのコレ!?」 僕が戸惑っていると、二十歳前後の綺麗な顔のお兄さんが現れたよ。 「俺の物になれよ、そしたらここを通してやるぜ?」 お兄さんは僕に迫ります。 「え、あっ。ちょっと…らめぇ…!!」 背後には壁が在るので完全に逃げ場が無い所へもって、更にお兄さんは壁に手を突いて僕の行動範囲を狭めて来ます。 「ややっ!?あいつは現代壁妖怪、壁ドン!!」 「現代妖怪!?何それ、僕知らないよ!?」 「妖怪は決して昔だけの存在じゃあ無い。絶えず進化するのさ、僕達みたいにね♪」 「あっ!!」 すると今度は別のイケメンなお兄さんが割り込んで来て、僕の股間ギリギリに膝蹴りを入れます。 「むむ!あやつは股ドンではないか!!あんな奴まで…」 「おっと、先をこされちまったな。だが貴様らには取らせない。最終的にお前は俺様の奴隷になるのだからな。ん?そうだろ、言えよ。下僕にして下さいってな!」 またまた。 今度は親指と人差し指でソフトタッチで顎に触れ、クイッと持ち上げられます。 上に向けられた僕は呼吸がしにくく、そして何よりもお兄さんとの顔が近いのです。 「は、はあう!!僕を下僕に…」 三人目の乱入。 「ああ!奴は俺様系のドS貴公子、妖怪顎クイではないか!!このままではワシの孫が奴隷に志願してしまう…!!」 「なーんてな、ジョークジョーク♪ でも、甘えたい時はいつでも僕らに頼って良いんだぜ??」 三人のお兄さんを阻み、リーダー格らしき四人目が僕の頭をポンポンと叩きます。 泣きそうだった僕の頭をわしゃわしゃと撫でまくり髪が乱れてしまいます。 「なにぃぃぃ!!頭ポンポンまで居るじゃとぉ!?」 「あの、そろそろお家に帰してくだしゃい…。」
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