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竹凸物語
昔々、ある所に竹取の翁と言う者が居りました。
翁が竹藪で光る竹を発見したのでかち割ると、中から三寸ぐらいの女の子が現れました。
翁はお婆さんの待つ家に連れ帰り、この娘をかぐや姫と名付けました。
かぐや姫はすくすく成長し、僅か3ヶ月で18歳くらいの大変美しい娘へと育ちました。
「凄い急成長じゃ…」
「お二人の寿命がそろそろ危ぶまれるので、頑張って急成長を遂げたのです。」
ある意味空気の読める娘でした。
「それで私、翁とお婆さんを安心させる為に、早く…素敵な??…皇子??と、結婚??したい、です…??」
「何で疑問系なんじゃ!?
まぁ良い!ではかぐや、早速じゃがお主の噂を聞きつけて、数多の公家達が求婚に来ているのじゃが!!」
翁が目を見開き告げる。
「貴族はおろか、何と天皇からも求婚されているのだ。
藤原不比等のようなクズならまだしも、
お相手はあの天皇家じゃぞ!!?」
「翁は藤原家に何か個人的な恨みでも??」
「どうじゃ??勿論OKじゃろう??って言うかワシが代わりに返事を受けてやったわ!!今夜、婚礼の儀が行われる。もう直ぐ遣いの者が来るであろうぞ!!ぐわははは!!」
「く、クソ爺ぃぃぃ!!」
翁の身勝手な行動にお婆さんは叫んでいました。
若くして村々の家々の式たりにより許婚になった彼女は後悔していたのだ。あれから云十年、子種を残さ無かったのはこの男を心から信用してい無かったからだ!!
「そうなのぞ!!男は何時も身勝手なのぞ!!爺、ワシがぶち殺してやろうぞ!!」
「ば、ばば婆さん落ち着け…!!」
予期せぬまさかのお婆さんの乱心。
「これには深ーい訳があるんじゃ、先ずは手にした鉈を床に置け!!」
必死で宥める翁。
「うう…かぐやは感動しました…!!」
かぐや姫感涙。
「ちょ、おま…!?
訳が解らぬよ!?」
テンパるお爺さん。
「お婆さん、私はあなたのような女性になりたい。年老いても、きっと純潔を貫きます!!男どもに買い叩かれるなどまっぴら!!」
それを聞くやお婆さんは涙を流し、鉈を落とすと彼女の傍へと歩み寄ります。
向かい合い、正面から手を取るとかぐや姫はお婆さんに接吻した。
「…!!!」
「何か知らぬが嫁と娘が百合で凸った!!」
「今宵、月からの迎えが参ります。だからそれまでせめて今だけは私はあなたの物…!!」
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