始まりの日

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「何!?ぐぉ!」 その声とともに剛鬼は吹っ飛んだが辛うじて倒れなかった。そして殴った圭を睨むと、 「貴様、邪魔しおって!ただではおかん!」 そう言うと金棒を圭に向けて振り下ろすが軽く圭は避ける。剛鬼は金棒を振り回すが圭は避け続ける。そしてしゃがんで避けると、顎にアッパーをぶつける。 「はぁ!」 そして浮き上がった体に右の回し蹴りを入れる。さすがにこれはもろに喰らい、剛鬼は地面に転がっていく。何とか立ち上がると鬼は、 「ぐぅ‥‥‥、貴様人間であるのに何故ここまで強い?」 「さあ、知らんな。それより、貴様は何故人を襲う?妖怪は人を襲わなくても生きていけるだろう」 圭の言葉に剛鬼は一度、唖然とするといきなり笑い出す。しばらく大笑いしていたが、それを止めると圭を見て言い放つ。 「さっきその嬢ちゃんに言ったろう……、人間は無力!我々妖怪によって搾取される存在なのだ!貴様らは無力だがその心の臓は我々の力を高める。だからこそその心の臓をもらい受け、最強とならん!」 剛鬼は口に付いた血を拭うと、続ける。 「そして俺は最強の妖怪となり、この、人間どもが支配する国を俺たち妖怪のものにする!そのために貴様ら如きに負けるわけにはいかんのだ!」 「……言いたいことはそれだけか」 「何?貴様俺の野望をその程度だと「そんな理由で人の命を奪うのか、ふざけるなよ……!」 その気迫に剛鬼もややたじろぐ。一方圭は目をつり上げ鼻の傷を真っ赤に染め、 「貴様の野望がどうだろうと知った事じゃない。やるなら貴様1人でやるといい。……だがそれに他人を巻き込むようなことは、俺は許しておけない!」 そして剛鬼にゆっくりと、しかししっかりとした歩みで近づいていく。 そして言い放った。 「貴様の、その強欲を打ち砕く。覚悟しろ」
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