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【餃子日和(3)】
オレンジ色の光が温かい、その『場所』へ。
【餃子日和(後日談)】
PM10:00。
「ただいまー」
「お帰りなさい」
玄関で出迎えてくれたロイ子と軽い対談をしながら、共にリビングへと向かう。
「へぇ、そんなことがあったのか」
「ええ、大変だったんですよ?マイ子ったらお皿をひっくり返してしまって」
「…本当にいつも、悪いね」
「いえ、私は好き好んでしていますから」
ロイ子の笑顔は、体が疲れていてもとても癒される。
と。
「ん?これは…」
食卓の上には、一枚のメモと、明らかに夕食の大皿とは隔離された小さめの皿が置いてあった。その上には、不恰好ながらも一生懸命作ったのであろう数個の餃子がちょこんと並べられていた。
「それ、マイ子とアイ子が頑張って作ってたんですよ?『マスターに食べてほしい』って」
「そう…」
あいつらも、可愛いことするな…そう思いながら、箸を手に取り、餃子を口に運ぶ。
「…って、何じゃこりゃ!?辛い!すごく辛い!!ロイ子、冷たいお茶!」
「はい、どうぞ」
「ごくごく…ねぇロイ子、これは何?」
「タバスコ(大量)です♪」
「…………」
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