今日は作者が精神的にアレだから

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 日本だけでなく世界の官憲は年中休みなく働いている。方面警察の担当部署へ電話を掛ける。 「はい、こちら北海道警察外事部です」 「英語は通じるかね?」  声の調子を低くしてそう問い掛ける。相手は英語で同じ名乗りをあげた。 「はい、どうなさいました?」 「匿名の通報だよ。私は中東の退役軍人だが、イランあたりの自爆テロ志願者がこのホテルに宿泊している。ペルシャ系三十代、指示者は別に居るがそちらは姿を見せていない。可及的速やかな調査をお勧めするよ」 「ホテルの場所は確認しました。匿名とのことですが、貴方のお名前をお教えいただけないでしょうか?」  規定の台詞を発する。名乗るつもりは毛頭無い。 「善意の第三者だよ、君。これはイタズラではない、外務省にも問い合わせをしてみるのだな」  ガチャン。受話器を置いてしまい後は任せることにした。 「あら、龍之介君」 「ん、冴子、どうしたんだこんなところで」  部屋着でロビーをうろついてるのは島も同じであるが、そちらは全く頭に無かった。
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