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『やあ、やあ、やあ、我こそは物乃不新詫(もののふあらた)!この戦(ライブ)の一番槍は頂いたあ!』
…アイドル戦国時代とは言ったが、これは何か違うだろ!
篝「個性を出せばいいってもんじゃないと思うけどな、ボク。
…彼女はプロフェッショナルに遂行してる。悪いのは方向性を決めた事務所だよ。」
篝は事務所に厳しい。
俺にも厳しい。
「お前、事務所以外はもっと言葉使い良いだろ…一人称も私だし。」
篝「ふん。ファンに口悪くなんか出来ないよ。」
「今のお前の性格も需要あると思うけど…」
篝「…事務所の私も、ファンの前の私も。どっちも本当の私。自然にそうなるんだよ。ファンの前だと、ね。」
…プロだなあ。
篝「…で、マネージャー。ボク、あまりファンの前に立ててないんだけど。」
「…すまん。仕事、俺が取ってこなきゃな。」
篝「まあ、ボクの実力なら、オーディションくらいさらっと通ると思うけど。」
「アイドルは群雄割拠だ。あまり油断するなよ。」
篝「油断じゃなくて、余裕の表れだと言ってほしいな。」
…篝は自信に満ち溢れている。
その自信が、無残に砕かれる事が無ければいいが。
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