第1章

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「でも、お互いのホントの気持ちがわかり合えて良かったね」 熱くなった瞼を隠すためにうつむいた私の頭を撫でながらそう言って、彼女がやっと微笑んだ。 涙がおさまった頃、私もこの店に来てから、ずっと気になってた事を口にする。   「なんでジンジャーエールを飲んでるの?」 彼女の前にあるグラスを指さす。 酒豪の真由子がこんなお店に来てアルコールを口にしないとかありえない。 彼女が目を逸らして言い難そうにしてるから、大体察しがつくけど。
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