第1章

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そう言えば、容姿の事とか話題にして無かったような。   「えっと、そうだっけ?」   「じゃあ、僕のどんなことを話してたのかな?」 私を見下ろす彼の眼鏡の奥の目が意地悪な光を放っている。   「まあ、そんなことは…とにかく車に乗ります?」 そう言って誤魔化したかったが、そうはならなかった。   「じゃあその辺の事も含めて、真由子さんをお送りしながら話しますか?」 遠回りを承知で来てくれたことはうれしいけど、今からが怖いかも…。 案の定、帰り道は真由子の独断場で、私がいかに彼の気持ちに気付いてなかったかが暴露され、二人の話のネタにされた。
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