第1章 慟哭

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「どうして」 そんなこと、聞かなくったってわかる。 だけど。 俺は、どうすればいい? 謝ることも、やり直す機会も。 何もかも失ってしまった俺の行き場は、どこにもなかった。 それが、俺に科せられた罰なのかもしれない。 つらい、とは言えなかった。 あいつが命を落とした海。 毎日見続けて。 そこで生きることを。 俺はそれ以外の生き方を知らない。
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