狼になりたい

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「もう品切れだし、早めに閉めて明日また頑張ろうねーって、みんなで話してさあ。あれ?」 そういえば、とまるで思い出したみたいにひかるが言った。 「コウちゃん、クリスマスライブ出なくて良かったの?」 その瞬間、灯りが消えた。 とたんに、どーんという音が響いて俺たちは空を見上げた。 花火だ。 色とりどりの美しい花火が、真冬の空に上がる。 そのたびに周りからわあ、と歓声が飛んで、広場はぱらぱらと落ちてくる光とともに、ますますそのざわめきを増した。 しばらくして、その、セレモニーのための花火が終わると、消されていたクリスマスツリーやイルミネーションの光がぱあっと戻り、街はあっという間にクリスマスの顔に戻る。
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