15人が本棚に入れています
本棚に追加
『赤音くん』と呼ばれた長身のイケメンは、
肩にドでかい大剣を担いで、ふぅ…と静かに息を吐く。
「まあ…俺らに任された仕事(にんむ)なんだから、百年霊(もの)だろーが、千年霊(もの)だろーが、浄魔らなきゃしゃあねーか… 」
ブンッ!! と軽く片手で大剣を振り抜くと、赤音は気合いを乗せて
隣にたたずむ
麗しき京都弁の【相棒】
――《雨京(うきょう)》に向かって一声吠えた。
『かますぜ!! 雨京!!』
『(クスクス)了解どす♪』
――― 東京の桜も、すでに葉桜となり、
色気のないアスファルトも華やかに染まる、春の終わりのある日常であった。
最初のコメントを投稿しよう!