【1】嵐を呼ぶルーキーは何はともあれ“腐つくしく”

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『赤音くん』と呼ばれた長身のイケメンは、 肩にドでかい大剣を担いで、ふぅ…と静かに息を吐く。 「まあ…俺らに任された仕事(にんむ)なんだから、百年霊(もの)だろーが、千年霊(もの)だろーが、浄魔らなきゃしゃあねーか… 」 ブンッ!! と軽く片手で大剣を振り抜くと、赤音は気合いを乗せて 隣にたたずむ 麗しき京都弁の【相棒】 ――《雨京(うきょう)》に向かって一声吠えた。 『かますぜ!! 雨京!!』 『(クスクス)了解どす♪』 ――― 東京の桜も、すでに葉桜となり、 色気のないアスファルトも華やかに染まる、春の終わりのある日常であった。
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