第1章

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『そんなんだから、みんなひとりなんだよ』 と立ったまま声を荒げて言った。 確かに、かなえの言うことには一理ある。 こういうことには勢いは必要だ。 『さっきの4人組よりはランク落ちるかもしれないけど、 向こうにも4人組いるよ』 と慰めるようにかなえに言う。 みんなはチラリと私が示した方向を見る。 『ゆっくり作戦たてようか』と志乃が言う。 『ゆっくりなんかしてたら、帰っちゃうよ』と怒り口調のかなえ。 そんなとき、こちらに気づいたのか、 4人組の中のひとりの男性が近寄ってきた。 遊んでるような風貌の人だった。 『よかったら、一緒に飲みませんか?』
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