第1話 はじめての彼氏

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「昔、阪神メッチャ弱かったやん。でも、最近は強いやん。ほとんどAクラスやん。気分ええわぁー」 マリカは頭をかく。   阪神の話なんて、どうでもいいじゃん。   横を向く。そこには、瞳がハートのミサトとユウコがいた。視線の先はタチバナくんである。 テーブルにポテトがあった。手に取り、かじる。 その時である。寒気がした。廻りを見渡す。左端に坐っている男が顔を凝視していた。まるで、アイドルを見詰めるオタクのような視線を感じた。気持が悪くなった。 「なによ!」マリカが睨みつける。 「私に文句でもあるの!」 「ごめん」 と、男が視線を離す。 「きみ、すごくかわいいなって思ったから」 
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